パニック障害を発症してから美容院へ行くのが怖い。
シャンプー台に乗ると身動きできなくなるから美容院へ行けない。
そのようなお悩みを抱えている方も多いでのはないでしょうか。
もちろん、私もその予期不安は抱えているうちの一人です。
今も予期不安は抱えているものの、約3ヶ月に1度のペースで美容院へ通っています。
この記事では、私が実際に試行錯誤した末に辿り着いた行きやすい美容院の選び方と美容院での過ごし方、美容院へ対する不安の減らし方や行けない時の対処法をご紹介します。
この記事におすすめの方
- パニック障害の予期不安によって美容院が怖い。
- パニック障害を抱えているけど美容院へ行きたい。
- 美容院での過ごし方を知りたい。
- 美容院で発作が起きた時の対象方を知りたい。
- 美容院に行かなくても綺麗でいたい。
パニック障害もちにとって美容院の何が怖いのか
女性にとっては、癒しの場所のはずの美容院もパニック障害を抱えていると恐怖の場所へとなります。
私も、パニック障害になるまでは美容院はご褒美的な存在でした。
座っているだけで綺麗にしてもらえてシャンプーもしてもらえて髪もツルツルになって、お茶出してもらったり‥(美容師さんがイケメンだと尚◎)
それが一転、パニック障害になってからの美容院は怖いことだらけ、もうやだ。
正確には、予期不安によって怖いって脳が勝手に認識してしまってるというイメージが近いかもしれないです。
ここからは、何が怖いと思ってしまうのか、具体的に書いていきたいと思います。
この記事はパニック障害を抱えている方だけでなく、美容師さんももし見てくれていたら参考にしていただきパニック障害を持ったお客さんが来た際の接客に役立ててくださると嬉しいな〜という気持ちも込めて書いています。
シャンプー台に乗るのが怖い
当たり前ですがシャンプー台は、横になり頭にシャワーをかけますよね。
私の場合はですがパニック発作は、いつ起こるかは全くわからず強いて言えば、起こるかも、起こるかもと思っていると余計緊張してきて起こる確率が上がっていくことが多い気がします。
一度パニックが起きると居ても立ってもいられず訳もわからずどうしよう、どうしよう、となりその場でじっとしているなんてことは無理です。
もし、シャンプーをしている途中でパニック発作が起きたらどうなるでしょう。
髪の毛が濡れたままおかしな挙動に出てしまう、美容室中のみんなに変な目で見られる、、考えただけでも恐ろしいですね。
シャンプー中にガーゼをかけられるのが怖い
お顔が濡れてしまわないように、汚れてしまわないように親切でガーゼをかけてくださっているんですよね、ありがとうございます、分かっているんです。
分かっているんですが、ガーゼをかけられると息苦しくなってしまいます。
(実際には息苦しくなってはいないのかもしれないが、苦しくなったかも思うことによってますます本当に苦しくなってしまうんです)
上の写真を見てください、完全に逃げ場がない感じがしますよね。
私の場合は、特に予期せぬ出来事に弱いです。
ただでさえ、心臓バクバクしている中、突然ガーゼをかけられてゆっくり休めるように‥
なんて気を使ってお部屋を暗くされたりしたらパニック起こす自信しかないです。
ガーゼかけても良いですか?
お部屋暗くしても良いですか?
ともし一言お声がけしてもらえたらそれだけで随分救われますよね。
でも実際みんながみんなそんなこと聞いてきてくれるわけではないので私のおすすめは最初に担当者に伝えておくことです。
焦り始めて、ドキドキしてしまう前にいうことがコツです。
「ちょっと、顔にガーゼとかかけられるの苦手なんでかけないで大丈夫です!」と普通に言って大丈夫です。
タオルなどいっぱい巻きつけられるのが怖い
これです。
タオルの他にも色々つけてもらってますよね。
もちろん、大切なお洋服を汚さないように、やってくださっているのは理解しているんですがやっぱり締め付け感と重ね着感(?)がパニックを引き起こしそうで怖いです。
やっていただいた後にちょっと苦しいです、、とは中々言い出せないのでこちらも苦しくなるかもと不安を抱える前に先にサラッと
「締め付けられるの苦手なので緩めにお願いします」
と言っています。
今までそれで
「なんでですか?」
「もしかしてパニック障害なんですか?」
なんて野暮なことを聞いてきた美容師さんは1人もいません。
大体「苦しくないですか?」など聞いて調節してくださいます。
もし、いたとしたらそんなデリカシーのないこと聞いてくる人なんて無視していいです。
ポイント
パーマやカラーで長時間拘束されるのが怖い
こちらもシャンプーと同じ理由ですね。
カラー剤ぬり始めたら
「やっぱり体調悪いので帰ります」
とはなかなか言いにくいですよね。
優しい美容師さんは急いでカラー剤を落としてくれるかもしれないですがそうなると当たり前ですが髪の色が変になりますよね。
私は一度、カラー材塗る直前で
「あっ、無理かも。パニックになりそう‥」
となった時があって一旦落ちつきたくて
「申し訳ないんですがトイレ行ってもいいですか?」
と聞いたら今は難しいと言われた時があってそのまま椅子に座らせられて、かなりの恐怖を感じました。
もうこの世の終わりのような絶望感と恐怖でした。
幸い、その時は頓服を肌身離さず持っていたのでその場で頓服を服用し少しずつ落ち着きを取り戻した経験があります。
どのような美容院を選べばいいのか
ここからは私がおすすめの美容院を選ぶ際の基準と美容んさんとの接し方を書き留めていきます。
1階の路面店
私はパニック障害になる前から閉所恐怖症を持っているのでエレベーターがそもそも昔から怖いんです。
それに加えて、パニック障害になってからは何かあったときにすぐに逃げ出せない2階以上(階段が確認できれば2階でも大丈夫な時もある)はパニックを増長させる可能性があるため基本的に1階の路面店を選ぶようにしています。
何かあったらすぐに逃げられるんだ!
とドアを見るだけで安心することも多いです。
美容師さんとの接し方
私は、美容師さんにパニック障害を持っていることを今まで一度も言った事がありません。
そんな事言ってくる人はいないって分かっているんですが、もしも仮に
「パニック障害ってなに?」
「どんなふうになるの?」
「あの人パニック障害なんだって」
など好奇の目で見られ質問させて平気でいられるほどにメンタル強くないからです。
突然パニックになってしまった時はトイレに駆け込んだり、トイレで頓服を飲んだり、ウロウロしだしたりすると思うので予防として
「急な呼び出しで電話対応しないといけないかもしれない」
と最初に言っておいてあたかも仕事のため席を外すかも、席外しても大丈夫だよね?ということを最初に確認しておきます。
実際にカラー剤を塗って少ししてからパニックになったこともありますが、先に席を外すかもという旨を伝えていたので堂々と(?)カラー剤塗ったままトイレへ行き頓服と水を飲んでことなきを得たこともあります。
席に水と飴、頓服など持っていき何かあればこれでなんとかなるから大丈夫!という自分なりのいつもセットを持っていくのも忘れずに。
ポイント
そのために言葉に出して確認し、脳に大丈夫だと伝える。
美容院へのハードルを下げる方法
色々ハードルが高いけど、それでも行きたい美容院。
行くまでは精神的に大変な事が多いですが、行った後は必ず毎回行ってよかった!と思うんです。
例え施術中にパニックを起こして怖い思いをした日でさえ行ってよかった!って思ってます。
綺麗になった自分、さっぱりした自分、人並みの事ができた自分、どれをとっても自己肯定感爆上がりの塊要素しかないんです。
では、行くまでのハードルを少しでも下げる術はあるのか?
私が家で練習していたことを書いていきます。
自宅でお風呂で長時間じっとしてみる
浴槽でじっとではなくトリートメントや根元カラーなどをしてお風呂の椅子で時間を決めてじっとしてみます。
私は出産してから急に白髪が出てきたので根本のカラーや白髪染めは自分でやっている時もあり染めるついでに美容院の訓練だと思って時間を長めにとって挑戦しています。
家なので、無理なら無理で洗い流すだけです、家だからと逆に無理することは全くお勧めしません。
もし決めた時間守れたら小さな自信になります。
この小さな小さな自信の積み重ねが何より大切だと実感しています。
美容院でパニックになりそう!と思った時に
「でも、あの時大丈夫だったもんな。」
この成功体験の積み重ねこそ回復への近道だと私は思っています。
浴槽の中で長い時間潜ってみる
いきなり潜れない、という方は息を止めてみるでもいいかもしれません。
ちなみに私は、息を止めてみるはお風呂だけに限らず日常的によくやっています。
慣れてくるとパニックになりそうになった時にも、過呼吸を防ぐ方法としてとても有効です。
いざパニックになりそうな時には頭では考えられないので、体が覚えるまでしっかりやるのがコツです。
ポイント
どうしても美容院に行けないときは?
電車に乗る時も何をする時も私は頭の中でその場面を想定してみて想像の中ですら無理そうな場合は多分無理なので諦めます。
日によって差はありますが無理そうなときは絶対に無理しません。
美容院に行けたら自己肯定感も上がるしさっぱりして気分も上がるし髪もいい匂いだし最高の気分になりますが無理そうなら無理して行かないと私は決めています。
カットだけを短時間でお願いする
難易度が高いのが、洗髪、カラー、トリートメント、パーマなど時間と身体が拘束されるものですよね。
でしたら、カットだけをお願いすることからスタートするのはいかがでしょうか?
私もパニックになってからの初めての美容院はカットだけからスタートしました。
急いでると言って安いところでやってもらったので、20分もかからなかったと思います。
カットをしてもらうだけでも気分が変わりますよね。
当時の私にとって美容院はかなりハードルが高かったのでカットだけでも出来たことが元の生活に少し近づいた感がしてすごく嬉しかったのと達成感を感じたことを覚えています。
まとめ
パニックが少し落ち着いてきたと思えた頃に美容院へ行くことは上手くやれれば自己肯定感も上がるし、成功体験の積み重ねになるので体験したいところですね。
しかし、そこでパニックを起こしてしまって予期不安がより強くなってしまう可能性もなきにしもあらずです。
自宅でできるケアをして綺麗を保ち自己肯定感を上げつつも、担当医師や自分と相談しながら少しずつチャレンジしてみたいですね。
この記事のまとめ
- どきどきし始めると余計焦って呼吸が浅くなるのでどきどきする前にやめてほしいことをサラッという
- おまもりグッツを席にも持ち込んで安心する
- 何かあったら席に座ってられないほど忙しいから動くからねと伝えておく
- まずはカットだけなど徐々にチャレンジする
- 美容院に行けない時には自宅ででヘアケアをして自己肯定感は下げない
- 絶対に無理はしない